以前初個展を開催した笠間のノブズギャラリーでまた作品展をやります。今回は私の母と女学校の同級生で、今年90歳の陶芸家堤綾子先生との二人展になります。先生は焼き締めの器を中心に出品されますが、私はテラコッタの仏像をレリーフで色々作りました。前回は表面に石膏やアクリルジェッソを塗って仕上げましたが、今回はそれに加えて漆で金箔を貼った作品も作ってみました。それから、非売品としてですが、正倉院の赤漆鉄金具の唐櫃を原寸大で模造したものを展示します。その上に堤先生の花器を飾って今回の二人展のシンボルにしようと思っています。
2018.4月7日(土)ー15日(日) 9日(月)休廊
ノブズギャラリー ☎0296-71-1035
〒309-1621茨城県笠間市手越62-6
藤田
初めてコメントさせていただきます。
「笄金物」で検索してこちらにたどり着きました。当方の手元に片方だけですが、とても細工の良い笄金物があります。どんな鎧についていた物なのか知りたくてネットで色々画像を検索したところ、京都国立博物館にある「黒韋威肩紫紅白糸胴丸」の笄金物の唐草模様とほぼ同じパターンのように見えました。専門の方に見ていただきたくて東京国立博物館に持って行きましたが断られ、刀剣店や骨董品店では興味すら示されません。刀剣店の方曰く「プレス製造の量産品」とのことですが、断面を見る限りそうとは思えません。突然このようなコメントを差し上げて大変失礼とは存じますが、どうか一度この笄金物の画像をご覧いただけないでしょうか。当方のヤフーブログ(急遽作りました)に画像を数枚載せております。お忙しいところ重ねて大変恐縮ですが何卒よろしくお願い申し上げます。
上野修路
藤田様
お返事が遅れて申し訳ありません。私のホームページを作ってくれた方からの連絡でコメントを頂いた事を知りました。ただご質問の笄金物の写真は、わたしも笄金物の検索画像で見ていまして、いい金具だなあと思っていました。私あてのご質問とは存じませんでした。写真だけでは断言は難しいですが、唐草の流れや菊弁の刻み等優れた金具だと思います。裏側の写真で透かしのまわりを鏨で切り取った跡がありますが、表から打ち込んだ鏨のバリを取る古い技法です。疑問点は裏側の菊の中央に鑞を盛った様な跡があることと、いちばん下の写真の小口がわの部分はもっと下に伸びているはずですが、この金具は他の底面と面一になっています。魚々子地の唐草の図柄は下部を切り取った様に見えますが、切断の痕跡がかくにんできるかどうか、鍍金や地金の具合など直接見ないと判断が難しい所です。
藤田
ご返信いただいていたのにお礼が遅くなり大変申し訳ありませんでした!!画像をご覧いただきありがとうございます!こちらの金物ですが譲ってもらった際に、金物の内側に鉛のような詰め物がぴったりと詰めてありました。そのため以前の持ち主様は書道用の文鎮としてお使いになられていたようです。詰め物は少し力を入れると簡単に外れましたので、どなたかが金物の形が歪まないように詰めておいたのかな…などと勝手に思っておりました。菊の裏側に見える蝋のようなものは接着剤のようで、金物と詰め物を軽く貼り付けてありました。それ以外の点につきましてはよくよく見てみましたが当方にはさっぱりわかりません。是非とも一度現物を見ていただきたいのですが、例えばどちらかにお送りするなどして実物をご覧いただくことは出来ないでしょうか。本当に本当に大変不躾なお願いで申し訳ありません。美しい細工の文鎮だと思っていたものが鎧の装飾と知った時、歴史好きの高校生の娘とともにとても興奮しました。どのような時代のものでどんな鎧についていたのか少しでも知りたいです。
上野修路
藤田様
文鎮に加工されていたとのことで、納得がいくところがありました。ふとしたきっかけから遠い過去との接点ができるのは、すばらしい体験ですね。そのお気持ちはよくわかります。私のホームページの(お問合せ)欄からご連絡いただければメール交換できますので、そちらからお願いいたします。お近くであれば直接お会いしてご説明も可能です。