唐櫃-第四室:雑

posted in: 第4室-雑  | 0
唐櫃
唐櫃
唐櫃
唐櫃

 

 

縦49cm 横72.1cm 総高36.5cm

正倉院に伝わる唐櫃を縮小して作ってみました。

赤漆塗で脚と縁は黒漆塗、鉄金具のものを意図して作っています。

唐櫃を作るのに手間がかかるのが釘や金具です。
当然角釘ですので市販の鉄釘を打ち直して作ります。

頭が丸く笠状になった釘が58本、底板に打つ頭のない角釘が22本、
脚に打つ杏仁形の頭の釘が12本、
その他金具として鏁子を取り付ける壺金具を蓋と身に1個ずつ、
蓋と身の連繋用の肘壺金具を2セット、そして鏁子です。

意外に金工の比重が大きいのです。

板は総て杉の一枚板で、槍鉋で削っています。

赤漆塗は蘇芳で板を染めてから漆を塗ったという説が有力ですが、
科学分析による検証はされていないようです。
今回は一応蘇芳で染めてから漆を塗っていますが、
蘇芳は同じ杉でも材の個体差で染まり具合に差があり、

あまり赤くなりませんでした。