

慕帰絵詞という絵巻物をみていたら、
本願寺第三世覚如が竹で作った竹杖庵を構えて住んだ様子が描かれていました。
いったい竹だけで家が建つものかやってみたくなったのです。
太竹を二間三間の柱に立てて、これに丸い穴を開け、
物干竿のような竹を貫に通し、壁に割竹を立て並べ、
柱間に✕型に筋違いを入れると、意外にがっちり建ったものでした。
屋根は太竹の半割りを平瓦と丸瓦にして交互に重ね、
丸瓦の先端は節を丸く残して軒丸瓦の感じにしてみました。
割り竹を並べた床は冷たく、
そこに座って壁の隙間から吹いてくる風を感じながら蝉の声を聴いていると、
中世の人が生きたのと同じ空間に身を置いているような気がしました。
この竹の家は水戸を離れて潮来に移住する時に壊して燃やしてしまったのですが、
その空間体験は今でも記憶に残っています。